しようね☆Z〜ぐっど・も〜にんぐ☆〜(2)
「ん…?」
最後の抵抗なのか、それともホントに心配しての言葉なのかはわからないが、ともあれ、らいかに言われて、俺は一応、壁掛け時計に目を移す。
時刻は、9:00ジャスト……まったく問題なし。全然おっけーである。
「…うん。へーき。あと1時間は☆」
答えながら俺は、らいかの身体を這わせる手を下に下げていき、ショートパンツの中へ…ショーツの隙間から指を差し入れて、
くちゅ…。
……あ。な〜んだ☆
などといった表情をあらわに、らいかの顔を仰ぎ見る。
「も…もう…やぁ〜〜」
向けられた俺の視線の意味を悟り、火の付いたように顔を真っ赤に染めるらいか。そのままぷいっと顔をそらす。
…か〜わいい〜☆
そんな態度をたまらなく思いつつも、俺はらいかの首筋に舌を走らせ、肩口へ……
「あ…あ…はぁぁ…ん☆」
鼻にかかったらいかの甘い声に高揚しつつ、エプロンを頭から抜く。
心地よい朝の爽やかな気分と、甘い興奮が混ざり合ったような、なんとも不思議な感覚……
いささか妙な表現だが、さわやかな身体の滾り…とでもいおうか。
そんなものに包まれながら、俺の行為に拍車がかかる。
寝起きとは思えぬ動きで、軽やかに、すべるようにらいかの身体を駆ける俺の指…意識するよりも早く背中に回りこんで……
ぷち…ぷち…っ…
浮き上がり、緩んだブラを取り払い、タンクトップをさらに捲り上げ、
……ちゅ☆
目の前に現れた桜色の突起を口に含む。
「ひあぁっ…やぁ……はぁぁ…ん……」
身をのけ反らせ、ピクン…ピクンっと身体を震わせるらいか。
「ん…あむ……んっ……」
一方俺は、含んだ突起を、強くは吸わずに口の中でゆっくりと舌で転がす。
ゆったりと流れる朝の空気に、そぐわせるような、緩やかな俺の愛撫に…
「や…ぁ……あ…あ…あふ……ぅぅ〜ん☆」
とろけるような甘い声を漏らし、らいかはくすぐったそうに身をよじる。
いつもならこの辺で、猛る思いが湧き上がるところだが、不思議と俺の気持ちは穏やかであった。
かといって、興奮していないわけではない。ただ…なんというか、いつもは感じる焦りのような感情がまるでないのだ。
そう、全くのニュートラルな気分とでも言おうか。
また、いつもとは違う、そんな緩やかな俺の愛撫に…
「ね…ねえ…」
「ん…?」
やや戸惑ったようならいかの声に、突起を含んだまま見上げる俺。
「あ…ふ…。ね…もう…しよ…ゆっくり…あ…はぁ……したいけど……あんまり…時間ない…でしょ……」
恥ずかしそうに…だが、そのまま眠りについてしまいそうな、とろんとした目でらいかは言う。
…あ。そっか……それもそーだな。
もはや全身のどこにも力の入ってない、脱力しきったらいかの身体からひととき身を離し、俺はゆっくりとショートパンツを下げ、控えめなデザインの入った紫のショーツを、らいかの足から抜き去っていく。
俺の前で全てをさらし、横たわるらいか。
差し込む朝日に照らされたらいかの全身は、淡くぼぉ〜っと輝いているように見えた。
…ふわぁ〜、きれいだな…
恥ずかしくて絶対口には出せないそんな素直な感想を、胸のうちで呟き、眼下の美しい肢体に目を奪われつつも、俺は体重をかけないようにらいかに伸し掛かっていく。
やや閉じ気味に開かれたらいかの両足の間に、下半身を割り込ませ、
「ん…っ」
「あ……」
潤ったらいかの朝の泉に沈んでいく。
……ず。
「あ…あ…はぁぁぁ……ん☆」
とびきり甘いらいかの声と。
…あぅ。
同時に、きゅうっと締め付けられる感覚にじっとしていられなくなり、俺はゆっくりと腰を躍動させていく。
「あ…っ☆はぁ…っ☆あぁ…んっ☆」
潤んだ瞳で俺を見つめ、かすかに微笑んだような表情で喘ぐらいか。
いつものような激しさがない俺の動きに焦れたように、自らも腰をくねらせ、より深く俺を招き入れようとする。
「ん…あ…」
深く突き入れるたび、絡みついてくるような感覚に襲われ、思わず眉をしかめる俺。
「あ…は…☆くふふ…気持ちいい?」
そんな顕著な俺の反応に、イタズラっぽく笑うらいか。
「ら…らいかっ!」
照れくささも交え、たまらなくなった俺は、らいかをぎゅっと抱きしめ、唇はもちろん、首筋や胸元へやみくもにキスの雨を降らせる。
「あ…は…あぁ〜ん☆」
甘い吐息に混ざり、くすぐったそうに声を上げるらいか。俺の動きを制するように、俺の腰を挟み込むように両足を絡めてくる。
「……え…?」
動きを封じられ、やや躊躇する俺に、またもイタズラっぽい笑みを浮かべ、
「ね…らいかが上になってあげようか……?」
「え…?あ、ああ……う…うん」
そして、俺たちは抱き合ったまま、ごろんと身体を転がし、上下を逆転させて再び折り重なる。
「じゃ…気持ちよくしてあげ……あっ?」
身を起こしかけるらいかを制し、俺は、
「ううん…これ…すっげー気持ちイイから……このまま……」
背に回した両手で、きつくらいかを抱きしめる。
「う…うん……あ…んむ……ん……☆」
三度照れくさそうに笑うらいかの唇を奪い、ゆっくりと、波打つように腰を突き上げる。
「あ…んっ☆ あ…はぁ…っ はぁぁぁ…ん…」
このソフトなバイブレーションに、恍惚の笑みを浮かべ、らいかは本当に気持ちよさそうに喘ぐ。
また俺も、全身を生暖かい湯に浸したようなこの快感に、至上の悦びを感じていた。
やがて、
窓から差し込む朝日の角度が変わり、真夏の強い陽射しが部屋の温度を高めていく……。
「あっ!あっ☆…あっ☆や…いいっ お…おっきぃ…た…たけあき…ああぁ〜っ☆そ…そこぉっ!」
「んぁっ…ら…らいかっ!」
同時に、それを肌で感じ取ったかのように、きつく抱きしめあったまま、熱く燃え上がっていく俺たち。
「あ…あ…あ…だ…だめ…た…たけあきぃっ!ら…らいか……い…いっちゃ…うっ!」
ぶるぶると身を震わせ、らいかは紅潮しきった顔を俺の胸に埋めて咽び鳴く。
抱きしめる俺の両腕に、びくんっびくんっと小刻みに達するらいかの身体の震えが伝わる。
また俺も、いつもの急激な込み上げとは違う、全身に染み出でるような絶頂感に包まれ…
「あ…くぅぅぅ…ら…らいか……」
「や…た…けあき……あ…ああっ!…あああああ〜っ☆」
大きな絶頂に達したらいか。一際激しく収縮するその泉の脈動に誘われ…
「んく…っ!ら…いかぁぁぁ…っ……………」
熱い迸りを放つと同時に、意識が遠のき、俺は再びまどろみの中に落ちていった…
心地よい睡魔にとりつかれた俺の視界で、迫る出勤時間を指し示す壁掛け時計の針が、おぼろげにかすんでいく……。
…………って、やばいだろ。おい。
おしまい(^^;