メイプルウッド・ロード
〜#4.ワーフの夜は青天の霹靂〜
(10)
―――まとわりつく熱気と、したたる汗にまみれて……… 「はぁっ…はぁっ…はぁはぁはぁ……」 「んはぁっ…はあ…はぁ…はぁはぁはぁ……」 未だ続く全身の震えと余韻に浸りつつ、荒い息つき…二人がそれを整える中、 「………ね…瞬…」 瞬の身体の上、宙を見上げたまま、ふいに呼びかける由美の声に、 「……ん…?」 瞬は、顔にかかる由美の後髪を軽く払いのけながら返す。 すると由美は、どこか不審を伴ったような声で、 「…んと…瞬の……まだ大きくない…?」 どうやら、未だ『中』に居る『瞬』の状態を訝っている様子だが……。 「え……?ん……?」 そんな由美の問いに、瞬は自らの感覚を探り、意識を下半身へと移す。 すると確かに、やわらかな由美の内部に包まれたままのソレに、かなりの圧迫感のようなもの が感じられ… 「あ…あ〜、ホントだ…な…」 やや驚いた様子を見せながらも、未だ余韻の感覚に思考がついていかないのか…瞬は、いま ひとつ実感のない口調で答える。 「え…?でも…今、イッた…んでしょ? ふ…ふつーは、すぐ収まる…ってゆーか……そ、その… 小さくなる…よね…? こんなコト…もあるの?」 どこか恥ずかしそうに言葉を選びつつ尋ねる由美に、瞬は、 「ん…?いや…俺もこんなんケーケンねーから、よくわかんねーけど……たぶん…」 「たぶん?」 「ん…誰かさんにイロイロされたから、こんぐれーじゃ納まりついてねーんじゃねーか……?」 「………へっ?」 どこかひとごとのように言う瞬に、由美は驚きを隠さず肩越しに振り返り、 「じゃ…じゃあ…ま、まだシ足りないって……こと?」 「う〜〜〜ん……」 そんな由美の慌てた問いに、なにやら瞬はすこしむずかしい顔になり、唸るような声を出すと共 に、自らの意志を探るべく、その感覚を再度、未だマヒしているような下半身へと伸ばし…… そのとき――― ………とくんっ。 「…ひぁんっ!?」 突如、自分の中で脈動した『瞬』に、奇声を上げて、身を跳ね上げる由美。 次いで、真っ赤な顔で振り返り、 「ちょっ…ば…ばかっ…なに動かしてんのよっ!」 「…ぅえっ?ち…違…わ…ワザとじゃねーって!」 抗議する由美の気持ちはわかるが、むろん瞬も言葉どおり、自らの意志で『こう』させたわけ ではない。 といっても、そんなビミョーな男性自身の構造を、もちろん由美には理解できるわけもなく、 「…………。」 振り向いた肩越しから、迷惑そうな目で瞬を睨みつづける。 「……う。わ、わかったよ……」 ともあれ瞬は、なんだか知らないうちに目覚めてしまったソレを、なんとか鎮めようとするが… 「ん…ん……」 うっかり意識を送ってしまったことが、逆にそれの動きをさらに活発にさせてしまったようで…… びくっ…びくびくっ! 脈動に加えて、あたかも目覚めの寝返りを打つように、今度はソレが由美の中で数回跳ね 上がる。 そして、この動きに当然由美は、 「んあぁっ!ま…またっ?や…ちょ……んあぁっ!」 またも抗議の声を上げつつ、その動きにシンクロするように、ぴくんぴくんと身体を跳ね上げ、 身震いし――― また、その間にも『瞬』の脈動は、どんどんとその感覚を狭め…さらに、息を吹き返すように その身をますます堅く、大きくもたげていき……。 「ひぁぁっ!?…ちょ…ちょっと瞬っ!あっ!な…なんとかしなさいよっ!コレ…っ!んあぁっ!」 そんな自らの中で起きている変異に、もはや怒声に近い声を上げつつ、その感覚から逃れ ようと、身をくねらせる由美。 だが、そう言われても…コレは条件反射的な痙攣のようなもので、むろん瞬の意志でどうこう できるものではない。 しかも、身をくねらせる由美の動きに連動して、瞬の股間の上では、そのやわらかなお尻が、 左右前後にむにゅむにゅと動き回り…… 「……って、んあぁっ!ちょ…由美…そ、そんな…動くなって……なんとかできるモンも…できなく な……くぅぅぅっ!」 その感覚により、瞬のボルテージは否応なしに上昇。 苦鳴の言葉の通り、瞬はじっとしていることがままなくなり、身を捩じらせ……やがて次第に、 その動きが、無意識のうちに腰の上下に変じていく。 もっとも、その動き自体は、先ほどの激しい突き上げに比べれば、大したものではないのだが、 達して間もない、より敏感になっている今の由美の身体には、たまらなかったようで…… 「んくあぁぁっ…あぁ…っ!や…だ…だめ……だめ……ひぁっ…ひあぁぁぁ……」 覚えのある、しかし慣れることはない、逆立った毛をザワザワと撫でられてるような…或いは、 凄まじいくすぐったさのような……表現不能のその感覚に、またも由美は感情を置き去りにした まま、急速に高まっていき…… 「んあぁ…っ…や…やだ……ちょ…だめ…ぇ……あ…あぁぁぁ……っ…」 当初は、この奇妙な感覚から逃れるためにくねらせていた身体が、だんだんとより深い快感を 得ようとする動きに変わっていき…… 「んあぁ…んっ!や…ちょ……はぁ…ふ…っ……な…なんとかしなさい……ってばぁ……」 かすかにじれったさを感じる熱い吐息混じりの声には、先ほどの『なんとかしなさい』とはあきらか に違うイミが含まれていた。 そしてまた、コレは瞬も同様で――― 「くっ…わ…わかったっ!」 言って、『なんとかする』べく瞬は、弾かれたように身を起こし、自らの上に腰掛ける由美の背中を 押して、前のめりにさせると、 「んあぁ…っ!? え…ちょ……や…うそ…?……こ…こんなカッコ……?」 図らずも、あっという間に四つん這いの格好にさせられ、由美が躊躇するその間すら与えず、 ずんっ! 一際力を込めて瞬は腰を押し出し、後から由美を穿った。 「ひあぁぁぁっ!やっ!だ…だめぇーっ!あっ!あっ!あああぁぁぁっ!!……あはぅっっ!」 突如来た衝撃に、手足を立てることが追いつかず、由美はそのままぺしゃりとシーツの上に 突っ伏していき…… 「あ…あぁっ?だ…だいじょぶかっ?」 それに驚き、慌てて瞬は動きを止め、由美の様子を伺うと、 「んあっ!はぁっ…はぁっ…だ…だいじょぶか?ぢゃないよぉ……」 荒い息つき、僅かに顔を傾け、目線だけをこちらに向けて苦しげに言う由美に、 「わ…わりぃ……」 「あ…あはっ…もう……またあやまってるし……。へ…へーきだよ…このくらい……てゆーか… …このまま続けられんなら、そのまま………い、いーよ…」 苦笑交じりに言う由美。したたる汗に輝いたその表情は、さらに瞬を欲していた。 「ん…あ、ああ……」 そんな由美の表情に見とれつつ、瞬は、立てた両腕で上半身を支え起こし、すこし腰のペース を落として、ゆっくりと前後に…… 「んあぁぁ…ん……や…ん…い…イイ……瞬……」 そんな、背後から全身を舐めつけるような動きに、由美はうっとりとした喘ぎを漏らし…… 同時に、由美の内部が、きゅうきゅうと収縮し、締め付けられる快感が瞬を襲う。 「…うっ!くっ………」 軽い呻きを漏らすも、瞬は下腹に密着するやわらかなお尻の感触を愉しみつつ、さらに擦り つけるように腰を回転させ…… ぐりぐりっ…… 「…ん…んああっ! はぁぁぁっ!」 ふいに訪れた深い挿入感…そして、ゆっくりと中をかきまぜられるような鈍く重い快感に、 たまらず由美は、シーツを掻き毟りながら前へと逃げようとする。 だが瞬は、そんな由美の両手に自らの手を重ね置いてそれを防ぎ、ゆっくりと、腰の回転半径 を広げていく。 そんな中…… 「ん…あはぁぁっ…はぁぁぁっ……ひっ☆…ひあぁぁっ!!」 由美が、一際表情を歪ませる場所がある。 瞬はそこに狙いをつけ、自らのこわばりをねじ込むように、ソノ部分を集中的に突き立てる。 「え…?や…ひああぁぁっ!…や…しゅ…瞬っ!そ…それ…すご…スゴいっ!!…んうぅぅ〜っ!!」 苦鳴と歓喜が入り混じる悲鳴を上げ、幾度も身体を小刻みに震わせて喘ぎ悶える由美。 ふたりの繋がるその箇所から、溢れる熱い滴りが、流れ落ちていき……白いシーツにじわ〜っと、 染みを広げていく。 そこで瞬はさらに、由美に覆い被さるように身を重ねていき、その背に放射状に散らばる黒髪を かき分け、現れた白いうなじにキスの雨を降らせる。 荒い吐息と、唇の甘いタッチにくすぐられ…由美は、 「ああ…んっ…や……しゅ…瞬…ぅん……」 口元に、うっすら笑みを浮かべつつ、顔を横向きに倒して背後の瞬を見つめる。 滴る汗に濡れ乱れた黒髪を、紅潮きった頬にはりつかせ…その大きな瞳が何かを求めるように、 潤んでいて……… むろん瞬は、そんな由美の要求をすぐさま察し、やや乱暴に思えるキスを由美の唇に重ねて いく。 「…んっ……」 「んあむっ……んふっ…んんっ……ん……」 きつく唇を奪われ、陶酔しきった甘い吐息を漏らす由美。閉じられた瞳から歓喜の雫が輝き落 ちる。 次いで、瞬は再び腰を回転させ…… 「んんっ!んむぅ……っ…んっ…」 深く柄本まで沈み込ませたこわばりで、熱いぬめりの中を丹念にかき混ぜ……由美を…そして 自らをじっくりと昂ぶらせていき…… 「んっ……んんっ……ん……」 また由美も、合わせた唇…その口内にもぐりこんできた瞬の舌に、自らの舌を妖しく絡ませ、 より瞬の興奮を高めていく。 二人は、まさに上下に繋がったまま、ぴったりと重ね合わせた全身でお互いを感じつつ、 その至悦の頂きを登りつめていき――― やがて…… 「んんっ!しゅ…瞬ッ!あ…あたし……も…もぉ……あ…あぁっ……ま…また……」 その言葉と、ビクビク震える由美の身体の様相から、その時が近いことを察すると、瞬は、 いったん身体を起こし、残された力を奮うべく、大きく腰を引いた…… が、その際、 「んぁ…っ…ま…待って…瞬……お…お願い……き…キスしたまま…がいい…」 どこかすがるように言う、そんな由美の願いに…… 瞬は優しい笑みを浮かべつつ、 「ん…。だったら……こっちの方がいいだろ…」 そう言って、瞬は由美を横向きに半転させ、その身を正面に向けると…再度、そのやわらかな 身体に覆い被さっていき…… 「ん…」 再び、熱っぽく唇を重ね合わせ…同時に、下に伸ばした手をこわばりに添えて、由美自身に あてがい…… …ず…っ…。 瞬が由美の中に、深く沈みこんだ瞬間――― 「…―っ!?」 「…―っっ!?」 今だ経験の無い、凄まじいまでの一体感が、二人の全身を駆け巡った。 それは、このまま動かなくても、即座に達してしまいそうなほど、鮮明な感覚で――― 「んんん―――っ!!」 「んむ……っっ!!」 合わせた唇の隙間から、二人の苦しげな吐息が漏れ―――ぴったりと重なり合うふたつの 身体が、わななき震える。 そんな、まさに微動だにできぬほどの耐えがたい快感の中…… 「ん…っ!……っ!」 それでも瞬は、身を奮い起こすように、二度…三度と、もはやそう残されてない力で、腰を 揺らして由美を穿ち――― そのわずかな振動が、極限まで昂ぶった二人の感覚を弾けさせる。 「んっ……―――っ!!」 口内で、絡まる舌さえ、痙攣し…… 「んぅ――――――っっ!!!!」 互いに突き合わせた額から、皓い閃光が迸り――― 「ッ―――――――――――――――――――――!!!!!」 きつく抱きしめあう手足を絡ませて、二人は……幾度となく達し――― 切なく身を震わせたまま……このとめどない絶頂感に、白濁する意識を溶かしていった……。
そして……刹那とも…永遠ともおぼつかない、まどろみのときを経て――― 「はぁ……はぁ……はぁ……あ、あたし…も…もぉだめ〜……」 「はぁ…っ…はぁ…っ…お…おれも……こんなん初めてだ……」 ぐったりと横たわる由美の隣りに身を転がし、荒い息つき、驚嘆交じりに答える瞬。 由美は、力の抜けた身体をそのままに、未だ火照った顔だけを瞬に傾け、 「…はぁ…え…えへへ…そ…その…すごかった…ね」 テレながらどこか満足げな笑みを浮かべる由美に、瞬はそれに気付かない風に、天井を見上げ たまま頷き…… 「ああ……まったくだ……つーかよ〜」 「ん?」 「お前…もぉ…葉月とかと、そーゆーえっちゴト話すのやめろな〜」 どこかメーワクそうに言う瞬に、由美は心外だと言わんばかりに、 「ん〜?なんでよ?」 「いや…なんで…って、お前…。そりゃアレだ…これ以上ヘンな知識付けられたら困るっつーか、 その……」 妙に口ごもった様子で言う瞬に、由美はその言わんところを知った風に、 「あはは☆わかった。えっちでも勝てなくなったら、瞬…あたしにえらそーにできるモンがなんにも なくなっちゃうからでしょ?」 「ば…っ、ち…違ーよ!つか、こんなん勝ち負けじゃねーし、そもそもンなことでエラそーになんてし てねーっ!」 「あーはいはい。わかりました。ほどほどにしときます〜(…ウソだけど♪)…つーかさ…」 激昂しかける瞬をいなし宥めて、由美は、さらりと話を変える。 「えっと…そろそろ寝ないとマズくない?あたしはだいじょぶだけど、瞬はまた明日ずっと運転で しょ?ヴィクトリアまで……」 そんな由美の言葉に、瞬は変わらず不機嫌そうな顔のまま、 「あ…?おーおー、でーじょぶだろーよ。お前と晶子は。飲んで食う以外は寝てりゃいーんだも んな」 通じないイヤミで返しつつ、サイドテーブルの時計に目を向けた。 現在、時刻は…早や午前4時を回ったところであり――― 「げ…。つか、もう『明日』じゃなくて、『今日』だけどな………」 想像以上の時の進みに、やや驚きを示したものの…… 「ま…でも。この時間なら、まだひと寝入りできるし…なんとかなんだろ…それに、朝一の運転は、 武史にがんばってもらやいーしな…」 充分とはいえないが、それなりに残っている睡眠時間と、対面の部屋のパートナーへの希望を 託すことで、瞬はとりあえず安堵の笑みを浮かべる。 だが由美は、そんな瞬の笑顔に眉をひそめて、 「ん〜?でもさー、むこーも同じようなコトになってんじゃない?」 「……………っ!?………」 浮かべた笑みを張りつかせ、固まる瞬。 にわかに、昨晩武史と交わした誓い(?)のよーなものが、思い出される。 ……あり得る……とゆーか、間違いなくそうなってるだろう……。 とゆーことは……帰りの運転はなるべく武史に任せ、自分は後部座席でグースカ…という スケジュールは、早くもご破算に……?とゆーか、今安堵した睡眠時間の計算は、あくまで 武史のコンディションが万全ということを踏まえてのこと。もしも…いやもう今となっては確実 だが、武史も同じようなことになってるとすれば………その先はもぉ推して知るべしである。 とゆーか、あんまり想像したくない…。 「…………………う………。」 瞬の脳裏に、昨日の悪夢がよみがえり―――――― 暗澹たる思いを胸に……いや……まだ、もうひとつ救いの道はある…。 瞬は、そのことを確認するために、ひきつったままの笑顔を由美に向け、 「な…なあ…由美?んで―――チェックアウトは、11時ごろだよな?」 そう、ぎりぎりまで寝込めば、それなりに睡眠は取れる、という算段。 だがむろん、世の中そうそう甘くはできてない。 由美はふと考えるような仕草を見せ、 「ん…?ああ、そーじゃない……って、あ〜、ダメだからね!明日…じゃなくて今日は、遅くとも 7:00起床。8:00には行動開始だよ!」 言葉途中で、その思惑に気付き、まさに死刑宣告に近いスケジュールを瞬に突きつける。 瞬は当然慌てふためき、 「へ…?ええっ?い…いやでも…そんな早く出なくても、帰りは天気良さそうだし…… 昼ぐれーに出りゃ、夜中までにはオリンピアあたりに着けるだろーから…たぶん大丈夫だぞ……」 だが、 「あ…ナニ言ってんの? あたし、帰りの心配なんてしてないよ。そんなのは瞬と武史の考えること ほらあの…有名なくねくねの長い坂道だって行かなきゃいけないし…カストロ行ったときの瞬と 武史の反応も見たいし……あと…(中略)……とか、とにかく行かなきゃいけないトコい〜っぱい あるんだからね〜っ!」 「……………」 考えるだに気が遠くなりそうな、由美のムチャクチャなスケジュール設定に、瞬は気絶しそうに なりつつも……というか、むしろココで気絶してた方がよかったのだが……。 「ば…ばかやろっ…そ、そんなんおめーと晶子で行ってくりゃいーだろが!」 「あー!そゆこという?昨日も付き合わなかったくせにー!大体、クルマじゃなきゃいけないトコも あんのっ!」 「知るか!そんなんてめーらでなんとかしろ!」 「うわっ、ひっどー!サイテー!いーよじゃあ、あたしたちで勝手にチェックアウトしちゃうから!」 「おーおー、そーしろそーしろ!」 「じゃあ、今のうちにキー出しときなよ。クルマのキー!」 「おー……じゃなくて、ばかやろっ!てめーら免許もってねーじゃねーかよっ…つーか、そもそも てめーら運転できねーべ!」 「できるもん!いつも瞬の見てるから、動かし方ぐらいわかります―――っ!」 「…わかるかぁっ!つーかいつも見てねーだろがよ。てめーは寝てばっかでっ!」 「ああっ!そんじゃあたしがクルマに乗るとすぐ寝る人間みたいじゃん!」 「じっさいそーだろーがよ。まごうことなくっ!」 「うっわー。そこまでいう?運転できんのがそんなにエライのーっ?」 ………えーと……。終わんなそうなので、この辺で割愛するが……… どーせ結局付き合わされるハメになるんだから、もぉいーかげんにしといて少しでも睡眠時間を 稼いだ方がいーんじゃないの…とかゆー、抜本的な瞬への進言はともかくとして―――
窓から覗く、星がまたたく晴天の夜空は、徐々にその漆黒の色を藍色へと変じていき…… まだ早いワーフの朝が、白々と明けていく……。 思い返せば、いろいろあったが―――深く…そして確かな絆を感じあえた、このサンフランシスコ の旅情が熱く胸を…… 「おー、エライね!少なくともクルマごとガケから落っこちてまだ寝てる人間よりはなっ!」 「うわっ!そーゆーコトまで持ち出す?だったらそんな女のコの寝込み襲おーとするのは、さぞかし ご立派でカッコいーことなんでしょーねっ!」 …うるさいよ。 「うぐっ…っせーな!てめーこそつまんねーこと思い出してんじゃねー!大体女のコってタマか? てめーわっ!」 …いや寝ろよお前ら。いーからマジで……。
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メイプルウッドロード#4〜ワーフの夜は青天の霹靂〜 完。
Mar.2,2008
そして……
メイプルウッド#5、或いは、番外編2〜その頃の智也と葉月(タイトル未定)〜に続く……(^^;
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