メイプルウッド・ロード
〜#3.嵐のI−5〜
(6)
「…あ。…や……」 ひんやり…肌寒い感覚に、由美の身体に少しだけ力が戻る……が、 くいっ。 再び脚を閉じさせぬため、 瞬はやさしく押し上げるようにヒザを股間に割り込ませ…… 「んう…っ」 じわ… おもむろに差し込んだ瞬のヒザ…スゥエットの布上に小さな染みが広がる。 口を真一文字に閉じ、びくっ…と震える由美。 またひとつ身体の力が抜けた、その瞬間を見逃さず、瞬は由美の上体を持ち上げる ようにして、さらに頭を下へと下げていく。 腹部からおヘソへとつぅ〜〜っと舌をなぞらせつつ。さらに下へ…… (……え……?……あ……!) ぬ゛るっ… 最初は、ただ生温かいモノが触れた感触……だがそれが何だか、頭が判断する間も なく …… ちゅぷっ…ちゅぶぶっ…… 「んっ!?んあぁぁぁ〜〜っ!!」 両手をピンッ!と突っ張り、エビのようにのけ反る由美。 ふっと身体が浮いたところを見計らい、瞬はさらに股間深くへと頭を潜り込ませる。 そして…… 「……え…っ……?」 快感に入り交じり、どうしようもない恥ずかしさが由美の全身を襲い… 「んあぁっ?!…や…や…だ…ダメ…っ…こんなカッコ……んんっ!」 激しく抵抗しようとする由美だが、左右からがっしりと抱え込むように、両太ももを 押さえ込む瞬の両手がそれを許さず…… ちゅぷ…ちゅぷぷ…… いまや残されたフレアスカートにすっぽりと顔を覆われたその中で、由美のソノ部分を 咥え、舌を深く差し込んだまま、頭を左右に振る瞬。 また、そんな、何をされているのかわからない…とゆー状況が、制御できないほど の快感をもたらし…… 「あ…ひああぁっ!い…いやっ…あっ!だ…だめっ……んうぅぅ〜っ!」 苦悶の表情をうつむかせ、身体を絞り込むようにして、股間で丸く膨らんだフレアスカ ートの布越しに、瞬の頭を押さえつける由美。 だがむろん、それで瞬の動きが止まるわけもなく…… 「ん………ん…っ…」 ちゅく…ちゅくっ…… くぐもった吐息と共に、瞬は尖らせた舌を伸ばしたり縮めたり……熱く濡れそぼった 由美の中を出入りする。 「ひ…あ…っ…んっ…くふぅぅぅ……っ!んあぁ…い…い…やぁぁ……」 瞬の頭を押さえつける同じ格好のまま、全身を震わせ、何かを耐え忍ぶような表情 で、搾り出すような喘ぎを漏らす由美。 瞬の舌が出入りするたび、徐々に大きくなっていく歓喜の波に、跨ぐ足腰の力が急激 に抜けていくが…それでは、モロに重心を乗せ、完全に瞬の顔に腰掛けてしまうことに なる。 「ん……く…っ…」 それだけはなんとか避けようと、上体を左右に振ったりして、少しでも腰を浮かそうと 努力するのだが、それを察した瞬の舌に、ことごとく特に敏感な部分を刺激され…… 「ん…っ…ああっ……や…ちょ……い、いじわる……んああっ!」 さらに瞬の舌を奥深くへと招き入れることになってしまう。 やがて…… 「あ…ああああぁっ!や…だ…だめっ…んあっ…し…瞬っ…は…あ…あたしもぉ……」 狂おしく身悶え、途切れ途切れに言う由美の言葉に、 「……ん…」 瞬は、スカートから這い出し、仰向けのまま身体をずり上げていく。 もはや完全に力の抜けた由美の身体を抱えるようにして、再びお腹の下あたりに 跨らせ…… 「……あ…や…ほ…ほんとにこんなとこで…?で…でも……いつ武史たち帰ってくるか わかんないし…いやあの…瞬……」 もぞもぞやってるその間に少し理性が戻ったか、なにやら戸惑い気味に、この期に及 んで往生際悪いことを言い出す由美。 だがそこへ、瞬のとどめのひとこと。 「え…でも……やせてーんだろ?」 「……あ……う……。」 こともなげに言った、そのパスワードに、あえなく沈黙。 そして瞬は、由美の戸惑いが深くならぬうち、自らのスゥエット・トランクスを引き下げ、 「……ん……」 すでに怒張しきっていたソレを、由美のその部分に押し当て――― …づ………ずずっ! 下から一気に貫いた。 刹那、由美の腰元で、残されたフレアスカートがふわりと舞い……宙に浮いたよう な感覚……… 「…え…?」 そしてほどなく、 「ん…んぐ…っ!ひ…ぁ……ああああああああああああああ―――っ!!」 押し寄せた凄まじいまでの歓喜の波に、大きく仰け反り、薄暗い車内に絶叫に近い 嬌声を撒き散らす由美。 深く刺し込まれたソレに、かりそめの戸惑いや躊躇は、むろんあっけなく吹き飛び、 代わりに、待ち望んでいたモノ…それを得たカラダが、自分の想像をはるかに上回っ た悦びに打ち震えていることを知る。 「んあっ…あ…っ…あ……んぅぅ……」 由美は、過敏に感じすぎてしまう身体を少しでも緩和しようと、前のめりに瞬の胸に両 手をつくが、 「…え…?あ…や…やぁ…」 重心が前に移ったことで、合わさる腰の部分が軽くなり、かえって瞬を動きやすくしてし まう。 ずんずんずん! 突き上げるその振動で、残されたフレアスカートがひらひらと舞い――― 「ひ…ぁ……っ!」 さらに瞬は、胸に置かれた由美の両手を取り、重心のバランスを取るように……… あたかも由美の身体を操るようにして、腰を脈動させる。 「あ…や…ぁ…こ…これ……あっ!あっ!……ああああああ〜っ!!」 両手という糸に繋がれた操り人形のように、上体の動きまでも瞬に支配され、 それまでかろうじてできていた快感の緩和も回避もできなくなり…… 「んくぅぅぅ〜……っ!!あ…っ…や……す…すご…あ…はぁぁぁ〜〜〜っ!!」 さらに熱く、狂おしく燃え上がっていく由美。 だがそんなとき…… (……?…ん…?…えっと…) 瞬の頭に一抹の疑問がよぎる。 「あ…あぁぁ……んっ………ん…?」 突然、動きを止めた瞬に、怪訝な顔を送る由美。 「いや…あのさ、ひょっとして、コレ……俺ばっか動いてたら、効果ねーんじゃん…?」 (……あ。) いやまあ…それはどーなんだろう……。 だいたい、『えっち=ダイエットに効果的』とゆー図式のどのへんに効果の程がある のかもわからず、真偽の程もいまだ不明。 だがまあ…どちらにしても、単純に動く動かないを考えれば、そりゃ動いたほうが、 カロリー消費は顕著に出るよーな気がする。 とはいえ…… 流れにまかせ、自然に腰が動いてしまった…とかゆー状態なら、ともかく。 「動け」と言われて(言われてるわけではないが)、由美の方から自発的に動くのは、 未経験。 そしてまたかなり…いや相当恥ずかしいものがある。 「……。」 頬を紅潮させ、瞬の腹に手をついたまましばし硬直、躊躇する由美に、 「…あ…い、いやまー、だいじょぶだろ。友美さんだって、女のほうが動かなきゃ やせねーとか言ってたわけじゃないし…」 それを見かねて助け舟を出す瞬…とゆーより、中途ハンパなところでインターバル を置かれた下半身がムズムズし始め……どーにもガマン出来なくなり―――と言っ た方が正確かもしれない。 が、 「う…ううん……し…瞬はそのままでいて……あ、あたしが………う…うごく……」 そして…… 「ん…んんっ……」 由美は、ゆっくりと腰をスライドさせ始めた。
(7)へつづく。 |