ハート・オブ・レイン
〜第4章 熱夏にあえいで〜Shower
Me〜
(18)
そして…… より成長した自分を、美沙に証明するため(?)―――― エアコンによる弱冷気に保たれた、周囲の温度を2,3度上げつつ、 勇樹の、美沙への愛撫には、さらにいっそう熱が篭もっていく……。 、堂に入っていた…と言えるかもしれない。 「ん…」 甘く…だが、より激しく――勇樹は、そのやわらかな美沙の唇を奪いつつ、極々なめらかな 動作で、手のひらを乳房の上に乗せていく……。 「ん…あふっ…」 気だるいような美沙の吐息が聞こえる中…… 勇樹は、その…たぷんっ、とした質感を手のひらで楽しみつつ、ぎりぎりくすぐったくないくら いのソフトなタッチで、その全体をやわやわと揉みほぐしていき…… 「ん…んうぅ〜…ん…… そんな、焦れったいような心地よさに、美沙が身をくねらせ―――また、その瞬間を狙い すましたかのように、 「……んっ…」 勇樹はすかさず、重ねた唇をそのまま……伸び上がった美沙の首筋へと移していく。 ちゅ…。 そして、そのなめらかな首筋の肌に軽く口づけながら、小さく舌を出して…… つぅぅぅ…… 「ん…あ…っ…ふぁぁ…っ!」 ぴくっ…と身を震わせ、解放された美沙の唇から、小さな悲鳴が漏れる。 また勇樹は、さらにそこから、美沙と頭を交差させるようにして、這わせた舌を美沙の首筋 の奥まで移行させていき……うなじを辿って上へと…… 「ん…んぁ…ぁ…?」 そんな勇樹の狙いを探り、上ずった声で美沙が訝ったところで、 はむっ 舌先が届いた、その可愛い耳たぶを甘噛み。 「…ん…んくうぅ…っ!」 途端に来た、その甘い刺激に…美沙はきゅっと肩をすくめて、震え―――。 勇樹は続いて、それまで緩慢に乳房をまさぐっていた指先二本を立て…… 「ん…っ」 その中心の突起を…… くり…っ。 「……!?」 二箇所ほぼ同時の、強弱合い舞ったこの刺激に、美沙は大きく目を見開き―――― 「…ひあぁっ!」 だが、その感覚に身を震わせる間もなく、さらに…… ……さわさわさわ…… (……え…?) いつの間に辿っていたのか、勇樹の逆側の手が、美沙の太もも内側をなぞり上げ…… 「……え?……あ…や……あ…あの……ちょ…ちょっ……」 まったく気付かなかった位置から駆け上がってくるその感覚に、美沙は怯えたように声を 上ずらせ…また反射的に、きゅっと足を閉じる。 ……が、 「……え…?あ…勇樹く……んぁ…っ……」 まるでその動作すら予測してたかのように、さわさわ…とまさぐり昇る勇樹の指は、美沙の 足が閉じられるその直前で、するり…と、その太もも上部へと迂回し…… 「え…?…な…なに……?」 眉をひそめ美沙が訝るその間に、 ……さわさわ………ぴと…。 途中、そのやわらかな草むらを軽く撫で上げつつ……美沙の下腹あたりに辿り着き―― 「……え?……」 ……その動きを一時止めた。 「……あ……。」 そんな不審な動作に、美沙は未だ訝りながらも、とりあえずひと息つき―――― だがむろん、それはほんの一時のこと。 美沙の腹部に置かれた勇樹の手のひらは、ちょうどそのおヘソをあたりを中心に、ゆっく りと……孤を描くように、再び動き始め――― 「………え……?」 勇樹の意がわからず、今度は何をされるのかと…美沙は再度身を硬くし、続いて来るだ ろう刺激に備える―――― が…… (………………?……) 覚悟した激しい刺激や感覚は、いつまでたっても来ず……と言うより、逆にその…あたかも 腹痛を癒すときのように、孤を描き…動く勇樹の手のひらの温もりに――― (……あ…なんか……気持ちいい…… 美沙は不思議な安らぎを覚えて……硬くした身体の力を少しずつ抜いてゆく。 また同時に、そんな心地よい脱力感は、一度浮かんだ美沙の警戒心もあっさり解いていき …… 「…あ……ふ…」 まるで、浅い眠りに就くかのように甘い吐息を漏らして、静かに目を閉じる美沙。 そして……。 言うまでもなく、その頃合を見計らっていた勇樹は…… 「………」 幾度目かの円を描く、その手のひらの軌道を徐々に広げていき、 「……ん…ふ…… 気だるさの混じる甘い吐息とともに、美沙の全身から力が抜けきり――その閉じられた 両足の力が緩んだ瞬間、 「んっ……」 ……するっ…。 勇樹の指は、そのやわらかな茂みに蔭る美沙の谷間に、するり…と滑り降りていった…。 「……ん…ぅ…… 一方、いまだ判然としない甘い感覚に包まれていた美沙は、そんな変化した勇樹の動き にもまったく気付かず、 「………ぁ……ん」 まどろみに似た小さな吐息を漏らして、変わらず安穏と……。 そしてもちろんその間に、勇樹の指は、美沙のさらに深いところまで潜り込み…… ……ぬる…っ…。 ほどなく、その指先が、かすかな潤いを捉えた瞬間―――― 「………え?……あ!……や…やぁ…っ!?」 ここで、ようやく意識が覚醒し、慌ててその身をこわばらせる美沙。 …が、むろん言うまでもなく、時すでに遅く。 ……くにゅくにゅ……。 その潤いをさらに促すように、蠢き始めた勇樹の指先の動きに…… 「んっ…んあぁっ…!や…ちょ…っ…ず…ずるい…よ…ぉっ…」 美沙は、その痺れるような感覚を堪えつつ、しかめた顔を起こして抗議の声を上げる。 だが、 「……………。」 勇樹は無言の笑みで応えて…むろん言うまでもなく、そんな抗議には取り合わず。 代わりに―― …ちゅく…っ… 「……え…? あ……ひあぁ…っ!」 美沙を喘ぎに黙らせて。 勇樹は、徐々に潤いの度合いを増していくその部分の範囲を、指先でさらに推し拡げる かのように…… くちゅ…くちゅっ……くちゅ……。 熱く湧き立ち始めた美沙の湖面で、勇樹の指が執拗に蠢き――― びくんっ!…びくびくびく〜〜っ!! そんな、にわかに駆け上がってくるあからさまな快感に、美沙は…… 「んっ!んあぁっ!…やっ……だ…だめぇっ!」 抗うような悲鳴を漏らしつつ…… 「んはぁ…んっ!……んあぁっ!…や…いやぁっ!……ん…くぅっっ……!!」 激しく身体をくねらせ、その感覚から逃れようとする。 だが、もちろん勇樹はそれを許さず。 「あ…だ〜め!」 言いつつ勇樹は、逃げようとする美沙の動きを制御することと、さらなる快感を与えること… その両方の意味合いを兼ねて…… 「んっ…」 横向きだった身体を捻って、美沙に覆い被さり……腰から下に少しだけ体重を乗せ、足を 絡めて……まずは、美沙の下半身を固定し…… 「え…?あ…や…やぁ…っ…」 驚きと抵抗を示す美沙の悲鳴を、むろん無視しながら……続いて今度は、その上半身を 固定するために、 ……むぎゅっ。 勇樹は、美沙の豊かすぎるやわらかな胸へと、その頭を埋めていく。 「んぅ…っ…あ…や………こ、こらぁ〜……」 真っ赤に染まった困った顔で、美沙が文句を言い出すも、 …くちゅくちゅっ… そのタイミングを見切ったかのように、股間に残した勇樹の指先が再びうごめき… 「…あっ…や…ちょ……ゆ…ゆうきく…ん……あっ!だ…だめっ…!」 美沙は再度苦悶に顔をゆがめつつ、身をよじって激しくもがく。 …だが、上・下半身ともに、すでにほとんど勇樹に固定されているため、大した抵抗はでき ず……。 (…や…やぁ〜、ちょ…な、なんでこんなに…うまくなってんのよぉ……) しかも、そんな風に動きを封じられたことで、美沙は意識の拡散もできなくなり…… くちゅ…ちゅぷ…ちゅぷ…っ… 折りしも、浅く沈み始めた勇樹の指の感覚を、モロに受けてしまい…… 「あ…あふ…っ!あ…や…だ…だめぇ…っ、あ…ん…くっ…ん…んふぅぅ…ん… 次いで、熱を帯び始めたその全身からも余分な力が抜けていき…… また、それを知ってか知らずか、勇樹は埋めたふくらみから少し顔を起こして… 「……………。」 美沙の喘ぎに震え、ぷるんと揺れる乳房を見つめつつ―――その中心で、つんっ、と 天を向く突起に、すぼめた口を近づけていき…… ……ちゅうっ! 「…っ!? ひあぁ…っ!……や…あぁ…っ!」 またも予想外の刺激に、美沙は、勇樹を押しのけんばかりの勢いで大きく仰け反り…… 「…んっ!…くぅぅぅぅっ!!…ひ…ぁ…だ…ダメ…っ!あ…あああああぁぁぁぁ……っ!!!」 ……ぶるぶるぶるぶる…っ…。 激しくその身を震わせ……なんと、そのまま達してしまった。 |