ホワイトルーム・3
Sunset
Beach〜熱く燃ゆるオアフの黄昏〜
(4)
そして林の中。 とさっ…… 俺は、例のゴザの上にゆっくりと先生を下ろし、 「……っ…はあっ………」 傍らにひざをついて、一度大きく荒い息を吐いた。 「あ…ありがと……お…重かったでしょ……んんっ!?」 身体を起こし、照れくさそうに言う先生。だが、その言葉を遮るように、俺は荒ぶ った息を整えることもせず、唇を奪ってしまう。 「ん……」 立て膝を付いた格好で、抱き合いキスを交わす俺たち。 「せ…先生……」 「ん…あふ……。ね、ほ…ホントにここでする…の…?」 早々に唇を放し、ぐっと体重をかけた俺に、先生は不安げな笑みを浮かべた。 「……ねぇ、そ…それだったら…帰ってからで……あんっ!」 …な…なにをいまさら…… 俺は、またここで気でも変えられたらまずい、と思い、さらに力を込めて先生を押し倒 した。 「あ…んっ! わ…わかったわよ……ったく、そのかわり、さっさと済ますのよ…… あたしやっぱりこんなところじゃ不安で………」 ……す…すます…って……… 押し黙る闇しかない林の中を見回し、ぜんぜんムードのないことを言う先生。 「わかった」 興ざめしかけた気分を押し殺し、俺は大きくうなずくと、半ば投げやりの様子で、 横たわる先生の水着に手を掛けた。 「あ…んっ……やっ…」 するる…っと、濡れた水着を先生の足から引き抜き、自分も海パンをずりさげる。 びゅんっ! 引っ掛かった布の反動で、弾かれたように飛び出し、天に向かって屹立する俺の 分身。 「あ………。な…なんかいつもより大きくない?」 薄闇の中、黒々と晒されたソレを眺めつつ、先生が怖々とした声を上げる。 …そりゃ、焦らされまくってますからねー。もう暴発寸前ですよ……… などとはもちろん口にすることなく、俺は先生の両足をがばっと開く。 「え…あ…やっ… そ…そんないきなり…?」 「だって、早くすますんでしょ?」 言いながら俺は、ぐっと身を沈め、猛るソレを手に取って、狙いを定めた。 くちゅっ…… すでに濡れている先生のソコに先端が触れたのを感じると、 ず…っ! 「あ…や…ま…待って………あ…う…ぐっ!」 戸惑う先生の声なんか、むろん気にせず、俺は一気に奥まで突き入れた。 あたかも、先生の身体を貫くように…… ず…ずぶぶ…っ! 「くぅ…あっ!ああああああーーーーーーー……………っ!!」 昏い林の中、長く尾を引く先生の絶叫が響き渡った。 う〜ん、イイ反応☆ ……だけど聞きほれてるヒマはない…! 俺はさらに先生の両膝の裏側に手を当て、高々とその両足を掲げる。 「ああっ…ひっ…い…いやぁっ!」 驚き、身を起こし掛ける先生を黙らせるため、とりあえず一突き。 「ちょ…やめ……あっ!……あぐぅっ!!」 そして、俺は掲げた両足を肩に引っ掛けると、先生の身体を折り曲げるように して、さらに深々と腰を突き入れた。 ぐぐぐっ! 「んぐっ…くはぁぁぁぁぁーっ!? ひぁっ…んはぁぁっ!!」 俺の顔の両脇に掲げられたふくらはぎの向こう側、身体を動かすこともできず 苦悶の喘ぎを上げる先生。 「あっ…あっ…はぁぁぁっ! ん…く…や…やだ…す…ごい…奥まで…入って……る ぅ…」 …そりゃそうでしょう。この体勢は何の障害もなく、ほとんど『上』から体重をかけて 突き入れてるんだから。 その証拠に、今、俺のモノはその根元まで、完全に先生の中に没している。 ……す…すっげー…こんなとこまで入っちゃうんだ…… だが、この程度の快感に酔いしれている場合ではない。先生のご要望通り、早く『済ま せ』なくてはいけないのだ(笑) 俺は、強い使命感(?)を胸に、先生の中を掻き回すように腰を回転させた。 互いの茂みと茂みがこすれ合い……… 「うっ…くああああああっ! ひぃっ…だ…ダメぇっ! あ…ぐぅっ……んっ」 狂ったようにかぶりを振り、嬌声を左右に撒き散らす先生。 「あ…くぅぅぅぅっ! はぁっ…はぁっ…だ…ダ…メぇぇぇ…ほ…ホントに…こわれ… ……あうっ…こわれちゃうぅぅぅぅーっ!!」 ………っくぅぅぅっ……す…すごい…な…これ…… いつになく激しい先生の乱れようだが、一方、俺もそれを見入ってる余裕がないほど、 凄まじいまでの快感を感じていた。 「くっ………」 腰を動かすその度に、先生の中は激しく収縮し、こわばり全体に刺すような刺激が 全方向から張り付いてくるような感じなのである。 また、根元の締め付けも、いつもとは段違いで、例え抜こうとしてもそう簡単にはいか ないように思えるほどであった。 …くぅぅぅぅっ! あまりの快感と興奮に朦朧となる俺。全身の感覚が麻痺したような思いに捕ら われ……… 「う…くぅっ!」 気付けば俺はさらに腰の回転を上げていた。 二人が繋がるその部分を起点に、まるで先生の身体を振り回すように……… 「く……はぁ…っ! んはぁっ!! あ……………っっっっっっ!」 折り曲げられた格好のまま、先生の身体が、がくがくと震えだす。 瞬間、先生の声のトーンが変わった。 「はぁっ…はぁっ…はぁっ…んはぁっ! くふぅっ…イイぃ…す…すっ…ごいっ…」 荒く吐く息に混じり、鼻にかかった低い唸りのような声……あまりの感覚に常軌を 逸してしまったような声に。 また、固く閉じられたまぶたが開かれたとき、先生の瞳には正面にある俺の顔は 映っておらず……… 「あっ…はんっ……あはぁ……っ はぁ…んっ……あ…あ…あぁぁ〜〜」 悦びの涙を潤ませ、薄く開かれた瞳は、虚空に浮かぶ見えない何かを見詰めているよ うに虚ろな光を宿していた。 …や…やばい…かな………? その変わりように、俺はさすがに躊躇し、腰の動きをいったん止めた。 ……が、 「あ…は…や…やめちゃ…だめ! く…栗本…も…っとよ…は…はやくっ!」 「え…? あ…う…うん………」 妙な迫力に押され、俺は頷き、再び腰の動きを戻す……だが、一度中途半端に 止めたことが仇となり、俺の限界を急激に近付けてしまった。 「あっ!あっ!そ…そうよっ!くぅぅぅ…い…イイぃぃぃ〜〜」 加えて先生は、自ら腰をくねらせ、先程にも増して、熱く…強く、俺のモノを締め 付ける。 「くぅっ!」 固く目を閉じる俺の額辺りに、何かが弾けるイメージが映る! …わわわわっ…や…やばいっ! 慌てて先生から飛び退く俺。 「あっ…!やっ……だめぇぇぇっ!」 同時に、悲痛な声を上げた先生の折り曲げられていた身体も元に戻る。 そして、 「あ…くぅぅぅっ!」 熱い迸りが、小麦色の先生の肌に飛び散った………… ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ざーざー……… 戦いすんで日が暮れて………じゃないけど、 月明りで一面銀色の絨毯と化した砂浜にて、 俺たちはまたシャワーを浴びていた。 ……その理由は………言うまでもないだろう……。 「………ったく………」 激しい水音に混じり、ぼそっと呟く先生の声が聞こえる。あからさまに不機嫌なご様子 ………… …あちゃー、やっぱ怒ってるよ……… 「ご…ごめん……でも…が…がまんできなくて……その……」 一足先に身体を流し終え、俺は先生の隣に立って、おずおずと言葉をかける。 すると……… 「はぁ? ばか、ちがうわよ……とりあえず。そーじゃなくて、どーしてそう見境ないの よ? 強引すぎるわよ。キミ。こんなところで…」 ……あー、そっちか。でもそっちのことなら俺にも言い分があるぞ。 「え……だって…しょーがないじゃん。とてもじゃないけど、あのままじゃ帰れなかっ たもん」 「あら? どして?」 すました顔を俺に向け、先生もシャワーを止めた。 「どして…って、そ…そりゃ、あのまま帰ることになってたら先生、ジャニスとかってコ の家に帰っちゃうんだろ……。そしたら今日はもう会えない…とか…思って…その…」 すべて言ってしまうのが照れ臭く、言葉を止める俺。 「え…ちょ…ちょっと待って栗本……」 なにやら、慌てた様子の先生が口を挾むが、俺は照れ隠しに、さらに続ける。 「…と…とにかくっ、あーゆー状態になって今日はお預け…なんてできなかったの! あ…そうだ! それに、そーいや、俺の暴走だって、最初にきっかけ作ったの先生 だったじゃんか!」 俺は波打ち際、振り向いて俺を誘ったあの先生の顔を思い出しながら言った。 ……そーだよ! 先生のあの表情見て、火がついちゃったんだよ! 「………………ばか」 ぽっと頬を染め、恥ずかしそうに目線を下げての『ばか』ではない。 心底呆れた口調の『ばか』である。また、先生はその口調同様、疲れ切ったような顔を 俺に向けた。 「ばーか。あたしだって、お預けにするつもりなんてなかったわよ。だいいち、あたしジ ャニスの家に泊まってなんかいないもん。ちゃんとホテル取ってるもん」 「へ………?」 「あーあー、せっかく100点満点のじょーねつてきなキスもできたことだし、あとは サーフライダーのビーチテラスで食事でもして、そのあと……って思ってたのに……」 「え…? 『さーふらいだー』って、あのすっげーカッコいいホテル? 先生、もしかし てあそこに泊まってんの……?」 「そうよ。あら…言わなかったっけ?」 ……………絶句。 ………………てーことはつまり……何か? すんごいごちそーが控えていたのに、 コンビニ弁当かなんかで済ませちゃった、てーこと?…俺。ひょっとして………? ぐわぁぁぁぁっ! も…もったいねーっ!! などと、呆然としたまま、心の中で絶叫を上げる俺。 「ほらほら、帰るよ!」 「う…うん…………あ…あのさ、ちびっとだけでいーから、先生の部屋、行っちゃだめ… かな?」 叱咤の声を背に歩き出す先生に、俺は、ダメモトで言ってみる……が、無理… だろーなぁ…… 「だめに決まってんでしょ……」 数歩先を行く先生は、振り返りもせずに冷たく言い放った。 ……あ、やっぱし。 「あ…う…うん……」 微かな望みを絶たれ、がっくりとうなだれる俺……って、え? 「ちびっと……なんて……」 急に振り返った先生の顔には、妖しくも不敵な笑みが浮かんでいた。 そして、 ……え? じりじりっと歩み寄ってくる先生。そっと俺の首に手を添えて…… …え…ええっ?……わわわっ!? 「ちびっとで許されると思ってんの? 人に火ぃつけるだけつけといて……たーっぷり責 任は取ってもらいますからね!」 次の瞬間、俺はいきなりのヘッドロックで、首を締め上げられていた。
……これから、さらに情熱的な南国の夜が待っているとも知らずに…… 今はただ、頬にあたる先生の乳房の感触に、にへらにへらと顔を緩めながら。
ホワイトルーム・3 続・ホワイトルーム・3
☆ あ と が き ☆
暑かった夏もさすがにそろそろ背中を向けてくれたようで、ようやく秋の気配が 見え隠れし始めた今日この頃ではありますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。 ……何を呑気なこと言ってるっ! これじゃ、もはや『ルーム』でもなんでもない だろーがっ!という、あたたかいご意見、ご感想を覚悟の上、 ここに、「ホワイトルーム・3 Sunset Beach〜熱く燃ゆるオアフの黄昏〜」を、 お届けします。 ……………ああっ、いやほんとにどうもすいません……… まったく言い訳にすらなりませんが、 弁解などをひとつお聞きくださいませ。 ……それは、2000年、初夏の折、 もはや年中行事とも言える「突発性ハワイ行きたい病」にかかったるますりー。 むろん、経済的にもスケジュール的にもそんな余裕は微塵もなく。 ただひたすらに悶々と、件の病と闘いながら、お仕事と「ロフト・イン・サマー」 アップに精根つきつめる日々が続き……… そして、「ロフト・イン・サマー」シリーズ、最後の一文字を書き上げた瞬間、 唐突に閃いたのです。 「あ、そーだ。るますりーが行けないんなら、お話しの中の誰か行かせちゃえば いーんだ!」 などと。 そして、そんな安易という言葉の度を遥かに超えたよーな思い付きは、不幸にも るますりーの頭の中で、トントン拍子にその構成等が進んでいき、 「うーん。そーだなー新シリーズにすると、キャラ紹介とかがまた、めんどいなー…… おお!そーそー、確か『ホワイトルーム』の二人、ここんとこ御無沙汰だったなー。 よし、彼等にお出まし頂こう……」 …と、こーして、怠慢一直線の物語作成の足運びとあいなったわけです。 が、しかぁし! さらさらっと書き上げた第一稿を読み上げてみれば、 「な…なんだこりゃ…? これじゃ、ただえっちがくっついた変なワイハー紹介 じゃん……」 というテリブルな事態が発生し(あたりまえだ)、ほぼ全文書き直し、というえらい 始末になってしまいました。 ……い、いや、「書き直したところで、あんま変わらないんじゃ……」という説は この際隅っこの方に置いといて。 結局、いつも以上の時間と労力を費やす結果となってしまったことをここに記し ておきます。(苦労した割に、報われない現実もあるのだ、ということを強く噛み締 めつつ……) それから、違う展開を期待されてお待ちになっていた方へ、 本当にごめんなさい。 今後はこれらの反省点を生かし、もーちょっとまともな作品作りに励みますので、 今回はこの辺で勘弁してください。 また、(まだ続くの?)作中、ハワイに詳しい方ならお分かりになったと思いますが、 オアフ島の地理等の矛盾点、おかしな所が多々あります。 申し訳ありません。るますりーも執筆中、もはやどーしようもないところで気付きま した………なにとぞ、ご容赦願います。(これ以上の修正は無理です) それと、カレシ(カノジョ)とハワイに行って、「栗本たちみたいにやってみよー」と思っ た方、いらっしゃいましたら、ひとこと言っときます。 …………ウマくできたら、そのスポット教えてね☆ 一応、今作品では、るますりーの記憶がいーかげんだったため、場所の表現をあい まいにしておりますが、オアフ島の北東部、ライエビーチからチャイナマンズハットが見 える辺りまでが狙い目だと思います。(何の話だ?何の……) また、そのエリア以外にも、人気が少なく、条件(シャワーや更衣室、あんなこと やこんなことができるくらい(^^;の防風林)が整った場所があるかもしれません。 (……北西部の道がつながっていないあたりなら、ひょっとしてそれ以上のピッタリの スポットがあるかも………?) 今度ハワイに行かれた時にでも、探してみてはいかがでしょう? いい情報お待ちしております。 …と、なんだか全然反省の色もなく、意味のないあとがきになってしまいましたが、 できましたら、これに懲りずに、今後ともよろしくお願い致します。 それでは、 次回、新シリーズ(おおっ!)「メープルウッド・ロード〜ロッキーの麓で…〜」で、 また、お会いしましょう☆ 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございましたm(_ _)m
2000年、初秋、るますりー。 |
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