甘い欧州旅行

甘美な光に包まれた女神(ヴィーナス)

(3)

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「ね、基明クン………え、ええっ!?」

 たまりかね、美恵さんはベッドに目を向ける……が、そこには俺の姿はない。

「え…あ? ああっ!? い…いやっ!」

 周囲を見回したその一瞬、あらぬ方向から身体の自由を奪われ、もがく美恵さん。

 そう、静かにベッドから下りた俺は、背後から美恵さんをはがいじめにしたのだ。

「ん…っ……あむっ!!」

 さらに俺は、慌てて振り返る美恵さんの唇を強引に奪い、同時に後ろから両方の

乳房に手を回した。

 ほどなく、俺はその柔らかな弾力を楽むように、両の乳房を揉みしだく。

「あっ…は……」

 唇を合わせたまま、甘い吐息を漏らす美恵さん。

 だが、ほっとするのも束の間。

 俺は円を描くようにこねまわしつつ、その先端を指で強くつまみ上げる。

「んむ…っ!! んんーーーーーーっ!」

 突然の刺激に、くぐもった悲鳴を上げ、俺の唇から逃れようともがく美恵さん。

 だがしかし、俺はそれを許さず美恵さんの頭を強く押さえつけ、乳房に残した指で

なお もその先端を挟み込む。

「んっ! んんっ! んくっ! んっ! ん…っ! んむっ!」

 息もままならず、美恵さんは鼻にかかった鳴き声で呻く。

 やがて、

「んはぁ…っ! はあっ…はあっ……だ…だめ…、あ…あたし…ホ…ントに…もう…」

 ようやく俺の唇から解放され、息もたえだえに言う美恵さん。その目は潤み、ただ

ひたすらに俺を求めていた。

「わかった…よ。美恵さん」

 軽く微笑み俺は言った。

 そして………

「えっ…! な…何…? やだ…ぁ……、アアアアゥ…ッ!」

 俺は美恵さんの背中を押し、前屈みにさせ、立ったまま、後ろから美恵さんを突き

立てたのだった! 

 乱暴、というなかれ。すでに洪水のように潤っていた美恵さんの泉は難なくそれを

迎え入れたのだから。

「あああああああぁーっ! んっ…くっ…あはぁっ!!」

 悲鳴と共に、美恵さんの身体から止まりかけていた汗が一気に吹き出す。

 さらに俺はそのままの体勢から、美恵さんの両手を取って、こちらへ引き付けるよ

うに腰を突き上げた。

「あはぁっ! も…もう! あうぅっ! ひ…ひど…いっ! いじわるゥ…ああんッ!」

 頭を左右に激しく振って、俺の戒めから逃れようとする美恵さん。

 まるで、捕われの小鳥のように……

「ああっ…だ…だめっ! こ…こんなのっ!」

 やがて、美恵さんはなんとか俺から手を振りほどくと……

 ……あ、むろん俺が意識的に手を緩めたわけだが……

 ベッドの端に手を伸ばして、それを支えとした。

 が、それは丁度俺にお尻を突き出すような格好で、結果的になおさら俺にとって好

都合の体勢となった。

「え…? ああ…んっ!? い…いやぁ」

 俺はフリーになった両手で、その細い腰を押さえ付け、ますます体重をかけて激し

く美恵さんを突き立てた。

「アッ! アァッ! んぐっ! ひあああっ……はぁぁん…い…イイーッ!!」

 背後からの激しい震動に、美恵さんはベッドに顔を押し付け、ぶるぶると震える指

先でシーツを握り締める。

「や…やだ……な…によ、これ…? す…すごく……ああっ! ふ…深いーッ!!」

 こわばりの先端が奥の壁にぶつかった感触。

 その瞬間、美恵さんの突っ張っていた脚の力が抜け、下半身がぐしゃりと崩れてし

まった。また、それによって、美恵さんに深く吸い込まれていた俺のそれは、

 ずぽんっ

 と、コミカルな音さえ立て、吐き出されてしまった。

 …あらら。

「あん…っ…? いや…イヤぁぁぁぁぁぁーーーッ…!」

「え? 『イヤ』ったって、知らないよ。美恵さんのほうが逃げたんだからね…」

 悲痛な叫びを上げる美恵さんに、俺は少し呆れたような笑みを見せ、ベッドに戻る

と、ごろりと仰向けに寝転んだ。

「え…っ? や…やだ…、ちがうの…、ね…、も…もっと…」

 沈痛な面持ちで、俺にすがりつく美恵さん。

 …意外な展開になったが、これはこれで面白そうだぞ。

 俺の身体をまさぐり、潤んだ目で美恵さんは哀願するが、俺はまるで取り合わな

い。

「もう…っ! じゃ…ね…気持ち良くしてあげるから………」

 憤りの声さえ上げる美恵さん。だがすぐに、何かを思い立ったかのように、微笑む

と、

「んふ…こうしてあげる……あむっ!」

 大きく口を開き、再び俺のモノをくわえ込んだ。

「うおっ!?」

 思わず声を上げてしまう俺。

「んぐっ! はむっ! はむ…んぐ…んぐ…んんんっ!」

 美恵さんの激しさは先程の比ではなかった。

 髪を振り乱し、激しく頭を揺さぶりつつも、美恵さんは何かを訴えるような目で俺の

顔を見つめたまま、ぐちゃぐちゃと淫らな音を立て、俺のモノを吸い、噛み、転がし弄

ぶ。

 ……こ…これは…ちょっと…やばい…かも。

 俺はあまりの美恵さんの変貌に圧倒されてしまい、不覚にも大幅にペースを乱して

しまう。むろん、なんとか持ち直そうともしてみたが……

「ん…んふ……だ…だめ…よ……許さないから……んんんっ!」

 妖しく笑みを浮かべ、俺の身体を押さえ付け、俺のモノを貪り続ける美恵さんに、

抵抗することは、もはやままならず、俺は、自分の中で何かが急激に昇りつめていく

のを感じて いた。

 …くっ! や…やばっ!

「み…美恵さんっ!」

 慌てて美恵さんを突き放そうとする俺。

 だが、美恵さんはイタズラっぽく微笑み、それを許してはくれなかった。

 そして、ほどなく、

「う…っ、うぁああっ…!」

 ……俺は美恵さんの口の中で……果てた。

 

「甘美な光に包まれた女神」(4)へつづく。

 

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